手作り結婚指輪は自分たちの手で作るので、2人の思い通りのデザインで作成できます。
けれど、実際にはどのようなデザインを選べばいいのか迷う人がほとんどです。
自由な形の指輪を作れることは、手作り結婚指輪の大きなメリットであるはずなのに、自由過ぎて困るなんて残念ですよね。
今回はそんなデザインの決め方に困っているあなたに、最低限知っておいて欲しい知識を解説いたします。
結婚指輪の製法や、用途別のおすすめデザインをおさえておけば、スムーズに最適な結婚指輪を選ぶことができますよ。
手作り結婚指輪のデザインはリングの製法に左右される
手作り結婚指輪のデザインは、リングの製法に大きく左右されます。
リングの製法は大きく分けると、鍛造(たんぞう)と鋳造(ちゅうぞう)の2種類に分かれます。
この2種類の製法は、完成までの工程が全く異なります。
鍛造は、素材となる貴金属を切ったり叩いたりして、直接加工する製造方法です。
実際に指輪に仕上がってゆく様子が目に見えるので、より手作りした実感を得やすい製法と言えます。
鍛造製法は、お店によっては、「彫金コース」などの名前で呼ばれている場合もあります。
一方鋳造は、まずワックスというロウのような素材で指輪の原型を作成します。
このワックス原型を基に鋳型を作成し、溶けた金属を鋳型に流し込むことで指輪の形を作り上げます。
ワックスを使用する製法であるため、「ワックスコース」とも呼ばれています。
このように、2つの製法は制作過程が全く異なります。
そのため、作成できるデザインも当然異なってくるのです。
では、鍛造と鋳造で作成できるデザインの違いについて、より詳しく見ていきましょう。
鍛造で手作りするデザインはシンプルなものがおすすめ
鍛造で製作しやすい形は、直線的な形状など、シンプルな形状の結婚指輪が多いです。
直接金属を叩いて加工するため、複雑なデザインには向いていませんが、鋳造よりも金属の強度が上がり、しっかりとした指輪に仕上がります。
「でも折角手作りするのに、シンプルだと味気がない」
そのように感じるかもしれません。
ですが、シンプルな結婚指輪はTPOを問わずに使いやすく、何歳になっても飽きることなく使い続けることが出来ます。
また、鍛造であってもデザイン性を出すことは十分可能です。
例えば、ストレートな形の結婚指輪であっても、表面の仕上げ方で印象は全く変わります。
艶のある鏡面仕上げは、高級感ある仕上がりに。
艶を消した仕上げは、落ち着きある仕上がりに。
好みの表面仕上げを選べば、オリジナリティある結婚指輪に仕上がります。
更には表面に彫り模様を入れたり、ミル打ちという加工を加えたりと、他にも鍛造製の結婚指輪にデザインを加える方法はいくつもあります。
鍛造の結婚指輪がシンプルであるのは、あくまでも外形のみ。
ちょっとした工夫で、オリジナリティある手作り結婚指輪を作成できますよ。
鋳造で手作りするなら拘りのデザインも可能
一方、鋳造で手作りする場合、あなたが行うのはワックス原型の作成です。
金属加工を行う鍛造とは異なり、ワックスは柔らかい素材なので自由にリングの形を作成することが出来ます。
そのため、鋳造の場合は基本的にどのような形でも作成できます。
ウェーブをつけたり、V字に曲げたり、透かし彫りのように模様を入れることも可能です。
欲しいデザインがある場合や、世界に一つだけの結婚指輪を作成したい人には、おすすめの製法です。
もちろん、鋳造でもシンプルな形の結婚指輪を作成することは可能です。
複雑な形から、シンプルな形まで、どのようなデザインでも作成できるのが、鋳造のメリットの1つです。
このように、手作り結婚指輪を作成する場合、鍛造と鋳造で作れるデザインが異なることが分かりました。
では、シンプルなタイプと、デザイン性のあるタイプは、どのように選び分ければ良いのでしょうか?
常に結婚指輪を付けていたい人はシンプルなものを
装飾の少ないシンプルなタイプは、結婚指輪を常に付けていたい人におすすめのデザインです。
おすすめする理由は、3つ。
まず第一に、シンプルな結婚指輪はTPO問わずにつけることが出来ます。
装飾の少ない結婚指輪であれば、日常はもとより、仕事中も気兼ねなく着けられますよね。
第二に、シンプルな結婚指輪は年齢に関係なく、いつまでも使い続けることができます。
あなたが今から手作りする結婚指輪は、これから何十年と使用するものです。
常に付けていたいのであれば、今のお気に入りのデザインよりも、長く使える形の方が相応しいと言えます。
最後に、常に結婚指輪を付けたい場合は、指輪の汚れについても考えておきましょう。
つけっぱなしの結婚指輪は、あなたが思う以上に汚れやすいです。
溝のある形であったり、模様が入っていたりすると、その部分に汚れがたまりやすくなります。
長く綺麗に使いたい場合は、装飾の少ないデザインを選ぶと良いですよ。
常に付けないならデザインのある結婚指輪もおすすめ
逆に、普段は結婚指輪を付けない、もしくは仕事柄常には付けられないという方は、デザインのある結婚指輪がおすすめです。
日常的に付けない場合は、外出やイベントなど、特別な日に結婚指輪を付けることが多くなります。
そのような場合は、結婚指輪をファッションの一部として着用しますよね。
カジュアルな格好が好きな方は、結婚指輪もカジュアルなものに。
フォーマルな格好が多いという方は、結婚指輪もフォーマルな印象の形に。
あなたの服装のイメージに合わせてデザインを決めれば、外出時に使いやすい結婚指輪になります。
また、結婚指輪を日常的に着用しない人は、指輪をつい仕舞いこんでしまいがちです。
折角2人で手作りする結婚指輪ですので、少しでも使いたいと思えるように、自分の服装のイメージと合わせて決めると良いですよ。
デザイン選びで迷ったらお店のサンプルを見せてもらおう
手作り結婚指輪を作成する際に、最も悩むのはデザインの面です。
せっかく手作りするのだから、特別なデザインの結婚指輪にしたい。
けれど、結婚指輪のデザインの決め方なんて見当もつかないですよね。
ましてや、今から手作りするのだから、実際に着用して選ぶことも出来ません。
そんな場合は、納得がいくまでお店にデザインの相談をしましょう。
店舗ではサンプルの結婚指輪を用意している場合もありますので、手作りであっても作成前にいろいろなデザインを見比べることが出来ます。
また、結婚指輪を手作りする場合、製法によって作れるデザインも変わってきます。
鍛造は装飾の少ない形のリングを作成する場合に向いており、鋳造は複雑なデザインにも対応できます。
普段使いしたいのか、日ごろは付けないのか、自分たちの使用方法を良く考えて、納得いく手作り結婚指輪のデザインを探してみましょう。
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