「JINGUMAE6PROJECT」で表参道がますますアツくなってきた!施設のオープンはいつ?建物のコンセプトは?

表参道

最近、東京の主要エリアで次々に再開発工事が行われています。記憶に新しいのは渋谷の駅前などでしょう。そして次は表参道で……。現在進行中で大規模再開発のための工事が進んでいる表参道神宮前6丁目エリア地区ですが、これは100年に一度の大開発ともいわれるほど大規模な再開発。なんと、総事業費は約180億円にもなるのだとか! おぉ、これはなかなか“アツくなりそう”な予感がしますね!
ところで、この巨額の資金が投資される「JINGUMAE6PROJECT」とはいったいどのようなものなのでしょうか。「JINGUMAE6PROJECT」によって、これまでの表参道6丁目エリア地区に比べて、いったい何がどのように変わるのかについても調べてみました。

「表参道6丁目エリア地区」って、どんなエリア?

まず、表参道6丁目エリア地区についてお話しましょう。当エリアの住所は“東京都渋谷区神宮前6丁目”で、明治神宮前駅から目と鼻の先にあたる駅近エリアです。キディランド原宿店、キュープラザ原宿、キャットストリートなどもこのエリアにあります。
なお、当該エリアの近くには表参道原宿エリアのランドマーク的存在であるラフォーレ原宿や東急プラザ表参道原宿、表参道ヒルズなどがあります。
ここからもお分かりいただける通り、かなり賑わいの感じられる活気のあるエリアです。

詳細が知りたい!「JINGUMAE6PROJECT」って?

「JINGUMAE6PROJECT」は、神宮前六丁目地区第一種市街地再開発事業のことで、神六再開発と東急不動産が主だって進めているプロジェクトです。
2020年から既存の建物の解体工事が行われ、2023年8月に竣工予定となっています。現在(2023年5月時点)着々と新商業施設の建設工事が進んでいて、商業施設がオープンするのは2024年春頃だろうと予想されています。
※竣工時期やオープン時期は前後する可能性も考えられますので、あくまでも目安時期として参考にしてみてくださいね。

ちなみに今回再開発のエリアとなっているのは、明治通りと表参道が交わる神宮前交差点の南西角付近の一部。大きさとしては、約0.3ヘクタールの範囲です。なるほど、大きなビルが建ちそうですね!

●再開発にあたり、何が取り壊された?
以前までこのあたりには、コンドーム専門店「コンドマニア」や築50年を超えるビンテージビルである「オリンピアアネックス」がありました。オリンピアアネックスの1階には、LACOSTE(ラコステ)のストレートカルチャーのミックスラインである「LACOSTE L!VE(ラコステライブ)」のオンリーショップが出店していたことでも知られていますね。

なぜ「神宮前六丁目地区」が再開発のエリアに選ばれたの?

神宮前六丁目地区は、今現在においても表参道・原宿エリアにおいてとても賑わっているエリアです。現に、新しいショップなども次々にオープンしています。
しかも今回の再開発エリアは交差点に面した“商業施設として高いポテンシャルを持つ”一角。そう考えると、「わざわざ再開発などしなくても良いのでは?」という疑問が浮かぶ方もいるのではないでしょうか。でも実は、このエリアが再開発に相応しい理由があったのです。

●このエリアが再開発に繋がった、主な理由とは?
・建築物の老朽化
・明治通りの拡幅による狭小な土地
・区道630号による変形五叉路

同地が再開発につながった理由は、主に上記の3点に基づくと考えられます。東京では建物やビルが老朽化しているエリアが数多くなり、2000年代からビルの新陳代謝が進んでいました。東京駅周辺、銀座、有楽町、日比谷、虎ノ門、赤坂、渋谷、品川、新宿、歌舞伎町など、実にさまざまな主要エリアが再開発の対象となってきました。そういった中で、神宮前六丁目地区も該当エリアに選ばれたということなのですね。

たしかに以前は、駅前かつさまざまなショップが立ち並ぶエリアならではの賑わいを見せてはいるものの、変形五叉路が歩きにくく、なんだか少しばかり込み入った雰囲気があるエリアという印象でした。

再開発によってこの街区を再編・結合することで、土地の有効活用と高度利用をはかることができるほか、新たな商業拠点とすることでさらなる賑わいを確立することもできます。また、変形五叉路の解消によって歩きやすくなることでしょう。歩行者滞留空間の確保もできるようになりますので、これは確実に歩行者ネットワークの強化にもつながると言えます。歩きやすさを確保し、見た目もスッキリと明るい印象になることで、さらに利用者が増えるであろうことが予想されますね。

「JINGUMAE6PROJECT」のコンセプトは?

さて、ここまで「JINGUMAE6PROJECT」のエリアについてお話ししました。
次は「JINGUMAE6PROJECT」の建物の詳細や建物デザインのコンセプトについて見てみることにしましょう。

●どんな建物が建つの?
建設されるビルは、地下3階から地上10階の13階建ての大型ビルです。高さは約49.5メートルで、延床面積は1万9890平方メートル。メイン外装はガラスファサード(ガラス張り)となります。また、オフィスビルではなく店舗を中心とした商業ビルで、公共公益施設、地下駐車場、鉄道用変電施設、屋上広場なども整備される予定です。さらに、大規模災害に対応する、防災備蓄倉庫や防災備蓄設備、自家発電設備なども設けられるとのこと。ちなみに建物の外装のメインとして使用されるガラスファサードは、熱負荷低減効果のあるガラスで、環境への配慮もされています。

街の安全を守りながら多くの人を楽しませる、そんな施設になりそうですね。

●建物デザインのコンセプトは?
外装のコンセプトは、「KNIT DESIGN(まちを編む)」となっています。“古と新の融合”そして“外と内の融合”など、さまざまな要素を共存させながら未来につなげるというコンセプトイメージになっているとのこと。
昔から現在まで続く表参道・原宿の歴史を大切に紡いでいくような、そんな素敵な雰囲気が伝わってきます。

●建物の外装はどんな感じ?
外壁のメインはガラスファサード(ガラス張り)となり、全体的に凸凹とした複雑な形を織りなしています。
表面の凹凸の有無によってふたつのエリアに分かれているそう。凸凹した面が「ウミ(umi)」エリアで、フラットな面が「シマ(shima)」エリア。
凹凸面は行き交う人の流れや表参道の並木道、太陽の光など、表参道の街並みを美しく反射させながら写し出す予定。一方、フラット面は建物内部のみせ(ショップ)の様子を見ることができるようになるそうです。まさに外と内の融合! とりわけ自然と人工の融合がなされていると感じられますね。
さらに、完成イメージ図を見てみると、屋上にはたくさんの植栽が設けられ、カフェやレストランのテラス席が用意される予定のようです。ここでも外と内との融合が感じられそうですね。

人、緑、街並みなど、表参道・原宿エリアを彩るさまざまな要素を施設全体で取り入れ、ニットのように編み込むことで、街全体が共存する姿を表現する施設になりそうです。

● 建物デザインを手がけた人物は誰?
大阪府出身の建築家、平田晃久氏が建物のデザインを担当しました。日本国内のみならず、世界的に活躍している有名な建築家さんです。
略歴としては、1997年京都大学大学院工学研究科修了、有名建築設計事務所である「伊藤豊雄建築設計事務所」勤務を経て2005年に独立、「平田晃久建築設計事務所」を設立しました。2015年より京都大学で弁をとり、現在は京都大学教授を務めています。ドイツのバウハウスやアメリカのハーバード大学などで講演した経歴を持ち、東京・ロンドン・ベルギーなどで個展も開催しました。『建築とは〈からまりしろ〉をつくることである(LIXIL出版)』など著書も多数。2008年には第19回2007JIA新人賞を、2022年には日本建築学会賞を受賞するなど、多くの賞を獲得している実力派の人物です。

平田晃久氏の代表作としては、代官山に建つ「sarugaku」、赤羽にある「alp」、群馬県の「太田市美術館・図書館」、台湾の「富富話合(フーフーホァハァ)」などがあります。
いずれも凹凸と緩やかなつながりを感じさせるデザインの建物となっていて、とても魅力的です。「建物はもっと自然環境と絡まるべきである」という考えから、同氏の建物には、“エコロジカルな建築”という方法論が取り入れられているのだそう!

ちなみに、当初のビル外観イメージ図を見てみると、ガラス張りの外装でオシャレではあるものの、デザイン性の高さはそこまで感じられません。ここからも平田晃久氏が手がけた建物デザインのセンスの高さをうかがい知ることができます。

【予測】どんなショップが入りそう?

建設現場のまわりを囲うかこいを見てみると、以下のような文章が書かれていました。

「どんな個性も歓迎し、数々のムーブメントを生んだ原宿が、これからもセンセーショナルであり続けるために。(中略)誰もが自由につながり、表現し、発信できる、全クリエイターの居場所です。あなたの個性を、爆発させよう」(看板文字から引用)

完成イメージ図から推測すると、屋上にはテラス席が心地よいカフェやレストランが入ると予想されます。ただし2023年5月22日時点では、どのようなショップが入るのかについての発表はまだされていません。
しかし、本記事で述べたようなコンセプトから考えると、新旧や個性を感じさせるようなショップが入るのではないかと考えられます。たとえば日本古来からある雑貨やフード、伝統工芸品のようなものも取り扱われるかもしれません。
そして数々の流行を生み出してきている街らしい、最先端のファッションやフード類を取り扱うショップ、そして表参道・原宿の、しいては日本の新しい風となるべく新進気鋭のクリエイターたちの個性豊かなショップなどが入るのではないでしょうか。

情報更新に期待大。今後も目が離せない予感……!

いったいどのようなショップが入るのか、また全体では何店舗くらい入るのか、今後の追加情報に目が離せませんね。
なお、情報が追加公開される度に本サイトでも情報をアップデートしていく予定ですので、どうぞお楽しみに!

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